城下町杵築では唯一16代続く老舗料理屋。人気コミック『美味しんぼ』で紹介されたこともあって全国にその名が知れ渡った。
江戸の初期から続く若栄屋は、杵築城の殿様に代々愛された歴史を持ち、若栄屋というその名前も殿様からいただいたもの。
名物の鯛茶漬け『うれしの』も、「うれしいのう」と呟いた殿様のお気に入りが今に続く一品。胡麻だれと新鮮な鯛の切り身、これに出汁ではなく、茶所としても有名な地元杵築の熱々のお茶をかけるのが若栄屋流。
レシピは一切残らず、そのタレは一子相伝の秘伝。非常にシンプルな料理だからこそ、タイミングと塩梅に伝統が光る。
「うれしの」という料理名が地名と重なることから商標登録は絶対に不可能とされたが、お殿様のお墨付きという圧倒的な歴史をもって許可されたことは異例中の異例。
名物「うれしの」だけではなく、秘伝のたれを染み込ませて焼いた「うれしの御膳」や「大名料理」を能舞台の設えのある離れ・北の丸で楽しむのもおつ。
※予約が必要なメニューがあります。